顧客の怒りを一瞬で鎮める聴き方のコツNo.7
2019年08月07日コールセンター応対力 コラム顧客の怒りを一瞬で鎮める聴き方
7.感情を込めたあいうえお相づちを打つ
クレーム応対の鉄則は、まず相手に吐き出してもらう、何があったのか話してもらうことです。自動的に怒りを話してくれる人だったらいいですが、事情を話してくれない人や話が不完全で何について怒っているのか分からない人もいます。相手から事情を聞かないとこちらの打つべき対策が見えてきません。ここでは相手が話したくなる聞き方をお伝えします。
一言で言えば、感情豊かに話を聞くということです。相手の話の内容に、自分の感情に合わせて喜怒哀楽を相づちで表現します。「あいうえお」で相づちを打つというものです。通常の相づちでも使えますが、怒っている方への相づちにすると次のようになります。
あ ぁ~ そのような事情があったのですね
い ゃぁ 驚きました
う ~ お困りですね
えっ ・・・(絶句)
お ぉ~ それは気づきませんでした ご指摘ありがとうございます
言葉にならない言葉を専門的な言葉では、パラランゲージと言います。会話の中で、言葉と一緒に生じる動作や態度のことです。言葉そのものではなく、声の大きさ、声のトーン、テンポなどのことで、相づちも含まれます。対応する側も怒っている相手の話を聞くことで確実に感情が生まれています。相手の困っている、驚いている、不安がっているなどの感情に、自分のジェスチャーや相づちを合わせていけばよいのですが、困りすぎて鉄火面のようになっています。対面だと固まっている=困っていることが伝わりますが、電話では顔が見えないのでさらに状況は深刻です。無愛想になったり、攻撃的になって、「お前のその言い方が気に入らない」と二次被害に発展するケースもあります。
怒っている相手を鎮めるには、怒っている内容を把握するのが先決です。そのためには相手に話してもらうのが近道なのです。そこで私たちができることは、感情のトーンを相手に合わせること。話しやすい環境を作ることができるのです。