顧客の怒りを一瞬で鎮める聴き方のコツNo.16
2019年08月07日コールセンター応対力 コラム顧客の怒りを一瞬で鎮める聴き方
16.怒っている相手からこちらが聞きたいことだけ尋ねる
ルール18と対にして覚えると効果的な質問の仕方です。相手がすでに細かく話してくれ、特定の情報だけ欲しい場合は、ピンポイントで相手に情報をもらう質問の仕方を「クローズド・クェスチョン」と言います。先ほどのレストランの例ですと、大方事情は聞けた段階で、来店日だけ尋ねたい場合に「いつ頃お越しになりましたか?」と、使います。
■ 特定の情報を聞きたい場合
種類 | 説明 | 使用会話例 |
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クローズドクエスチョン | 特定の情報を聞く場合に5W2Hで尋ねる(いつ・どこで・誰・何・なぜ・どのように・いくら) 相手の考え・状況を絞りたい場合に用いる |
いつご注文いただきましたか どこでお買い求めになりましたか 商品名を教えていただけますか お急ぎですか ・・・でよろしいですか? |
「あなたはリンゴは好きですか」と質問すると、返ってくる回答は好きか嫌いかです。つまり回答が限定される型です。回答する側は答えやすいのが大きなメリットですが、込み入った事情を聞きたい場合には質問する側が大変です。
余談ですが・・・合コンで会話が盛り上がらない人の典型的な質問例は、クローズド質問ばかりしている事が多いのです。「お刺身は好き?」⇒「嫌い」⇒「じゃ唐揚げは好き」⇒「油っぽいのは嫌い」というやり取りよりも、「何が好き?」と聞いた方が尋ねる側の負担も少なくて済みます。「何が趣味?」「最近ハマっていること何?」「食べ物は何が好き?」など、オープンクェスチョンを意識して質問をすることで相手の言葉数は増えるでしょう。
どちらが良いというわけではありません。
この二つを使い分けてジクソーパズルのピースを収集していきます。
注意点!
話の全体像を5W2Hで確認することもできますが、尋問調になるのでお勧めしません。午前様のご主人に対して「昨日遅かったけど何時に帰ってきたの?」「一軒じゃないよね、どこに行ったの」「で、誰と一緒だったの」「なんで二次会だけで帰ってこられなかったの」「三次会は何しに行ったの」「いくら使ったのよ」・・・・。漏れなく正確に状況を把握できる質問ですが、尋問になります。