コールセンター研修、クレーム対応研修、苦情応対、電話応対、NOの伝え方、相手を怒らせない言い方

顧客の怒りを一瞬で鎮める聴き方のコツNo.19

2019年08月07日コールセンター応対力 コラム顧客の怒りを一瞬で鎮める聴き方

コールセンタークレーム対応研修

19.きまずい雰囲気を質問で変える

「きまずい雰囲気」と聞くと相手との会話が続かずに話のネタがない・・・という場面を想定する人も多いでしょう。この章の「きまずい雰囲気」は違います。

営業電話がかかってきました。IP電話の勧誘でしたが、「導入済なのでいらないです」と二度断っても、電話の向こうの相手はおかまいなしです。商品の特徴に始まり、最後は明日の午後1時に訪問したいまで、2分ほどしゃべり続けました。
私は相づちも打ちませんでしたが、相手はめげない。相手の説明が一段落ついた時も私は沈黙していました。「・・・・・・」電話で言えば無音状態です。相手は慌て、電波の状態が悪いと思ったのでしょう。「もしもし~」と声をかけてきました。

電波の状態が悪いのではなく、この電話を聞きたくなかっただけです。
相手がすでに怒っている場合、怒りの矛先があなたに向いている中、あなたは一生懸命話しています。相手は押し黙ったままです。相づちも打たなくなった相手に弁明なのか説明なのかしゃべり続けます。相手の表情はどんどん曇ってく・・・そして相手は一言も話さなくなる。そう、まるで「嵐の前の静けさ」の状態です。

この後の怒っている相手のパターンは2つです。
大噴火するか、あなたの関係を断ち切るかです。

大噴火する人は、ここから反逆が始まります。関係を断ち切る人は、「時間がないので」と伝え、あなたの元から去り、解決してくれる別の人を探し始めます。人間が一番つらいのは、自分の存在を無視されることです。弁明している側は、一生懸命話しているのにこの人はなぜ無反応なんだろうと思っているかもしれません。
しかし、この時の相手の心の中は、「あきらめ」の感情が支配しています。あなたに言うだけ無駄、怒るだけ体力を使うと思っています。この状態は危機が迫っているとあなたに教えていますから、この段階でリカバーしていく必要があります。

方法は簡単です。
相手の表情が曇る・相づちがなくなった時点で、説明(弁明)を止めます。

「上手く説明できずに申し訳ございません」とお詫びします。
「今、私が話していることはお知りになりたいことですか」と相手に尋ねます。

一見すると、おかしい表現と思われるかもしれませんが、相手の無言状態が続くというのは、自分の説明は相手が望むではないと考えた方が自然です。会話の主導権をいったん相手に渡してください。気まずい雰囲気を打ち破り、会話の軌道修正をするために必要な質問です。

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